

昨年末の有馬記念に参戦した「障害界の絶対王者」ことオジュウチョウサンが、9日に行われた「第21回阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ、芝3900m 12頭立て)」に出走。3連覇を達成した中山グランドジャンプ以来、約11か月ぶりの障害復帰戦でしたが、絶対王者の貫禄を見せつけました。
レースはまず、正面スタンド前の置き障害を⑩メイショウカルロスが先頭で飛越し、⑪オジュウチョウサンは障害コースに入ったところで3番手に控える。向正面の連続障害→正面スタンド前に差し掛かり、①タイセイドリームが先頭、2番手に②スマートカルロス、オジュウチョウサンは3番手。4番手グループは⑦シークレットパス・⑫アズマタックン・⑩メイショウカルロスの3頭が並び、その後に③シンギングダンサー、⑧ドラゴンバローズ、⑥ヤマニンシルフ、⑨ユアーザワン、⑤ルペールノエル、④シゲルクロカジキという順でスタンド前の3連続障害を飛び終えた。
4コーナーから3コーナーのところで、シークレットパスが2番手、ヤマニンシルフが3番手に浮上し、オジュウチョウサンは4番手に下げる。たすきコースに差し掛かり、5号障害(グリーンウォール=人口の竹柵)をタイドリとシークレットが並んで飛越し、オジュウもグリーンウォールと竹柵障害を難なくクリアし、3番手で順回りへ。
1,2コーナーの間にタイドリとシークレットの2頭が後続を引き離し、オジュウは3番手をキープ。しかし、向正面の7号障害から8号障害の間にオジュウが2頭との差を詰める。3コーナーでシークレットパスを抜いて2番手に上がると、4号障害でタイセイドリームに接近。最後の芝コースに向かい、オジュウチョウサンがわずかに先頭だが、内側でタイセイドリームも粘る。最後の置き障害をほとんど同時で飛越した後、残り100mでオジュウチョウサンが抜け出し、最後は流した状態でゴールイン。オジュウチョウサンが久しぶりの障害戦で見事に快勝しました。
【全着順】
1着⑪オジュウチョウサン 4分23秒6
2着①タイセイドリーム 2馬身1/2
3着③シンキングダンサー 8馬身
4着⑫アズマタックン 3/4馬身
5着⑦シークレットパス クビ差
6着⑥ヤマニンシルフ
7着②スマートカルロス
8着⑧ドラゴンバローズ
9着⑤ルペールノエル
10着④シゲルクロカジキ
11着⑩メイショウヒカル
12着⑨ユアーザワン
単勝 ⑪ 110円
複勝 ⑪ 110円 ① 110円 ③ 150円
枠連 1⃣-8⃣ 190円
馬連 ①-⑪ 200円
馬単 ⑪-① 220円
ワイド ⑪-① 130円
③-⑪ 310円
①-③ 460円
3連複 ①-③-⑪ 620円
3連単 ⑪-①-③ 910円
やはり障害戦では力が違います。オジュウチョウサンが単勝1.1倍の圧倒的人気に応え、2度目の阪神スプリングジャンプ優勝を果たしました。序盤から3,4番手を追走し続け、直線コースででタイセイドリームとの競り合いから、最終障害飛越後に抜け出しました。オジュウが単独先頭になったのと同時に、スタンドから歓声と拍手が起こってましたね。11カ月ぶりの障害戦でも、2馬身半差の完勝。障害重賞10連勝を達成しました。
オジュウの次走は、春の天皇賞を目標にしていると一部報道で言われているみたいですが、和田正一郎調教師は「状態を見てから。賞金的に出られるかわからない」と慎重な発言。石神深一騎手も「次が障害レースならもっといいパフォーマンスができる」とコメント。春天見送り→中山グランドジャンプでJRA史上初の同一重賞4連覇の偉業に挑戦するという事もあるかも。果たして次は春天なのか、グランドジャンプなのか?