


ロンドン五輪大会10日目の5日は、フェンシング男子フルーレ団体で銀メダルを獲得すれば、体操の内村航平選手が種目別・ゆかで銀メダル、ハンマー投げ室伏幸治選手が銅メダル。さらにボクシングと卓球女子団体でメダルを確定させました。深夜に日本人メダリストが続々と生まれ、メダルラッシュは止まりそうにありません。
フェンシング・男子フルーレ団体は、準々決勝の中国戦では千田健太選手が20得点を奪う活躍を見せ、45−30の快勝で準決勝進出。準決勝のドイツ戦では、立ち上がりは一進一退の攻防が続き、第4試合で千田選手が7得点を挙げて15−12、第8試合終了時点まで33−30と日本がリードします。しかし最終第9試合でエース・太田雄貴選手がピーター・ヨピッヒの前に苦戦。38−40と逆転され、敗色濃厚と思われたが、太田選手が残り6秒で2点を奪い、40−40と土壇場で同点に持ち込み延長戦へ。迎えた延長戦で太田選手が先にポイントを奪い、41−40で勝利し、決勝進出と共にメダルを確定。
決勝ではイタリアと対戦し、第1試合では三宅諒選手が先に5点を奪い、第2試合の太田選手もリードを守ります。第3セットにカッサーラが千田選手に対し8点を奪い、15−13とイタリアが逆転。日本も第6試合に太田選手が7点を奪い、淡路卓選手も善戦しますが、最後まで逆転できず。45-39で敗れたものの、大健闘の銀メダルでした。
体操では、男子個人総合で金メダルを獲得した内村航平選手が種目別・ゆかに出場。トップバッターで登場した内村選手は、最初に3回転ひねりから前方1/2ひねりから入り、抱え込みトーマス(後ろとび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転)→後方宙返り3回捻りをピタリと決めてフィニッシュ。記録は予選を上回る15.800点の得点を挙げました。
しかし、次に登場したスウ・ガイが15.933点の高得点を叩き出し、内村選手は2位転落。その後の選手が2人の記録を越えられず、スウ・ガイが金メダル決定。内村選手は個人総合との2冠こそならなかったものの、今大会3個目のメダル獲得です。
3日目を迎えた陸上は、ハンマー投げと男子100mの決勝戦が行われました。2度目の金メダルを目指した室伏選手は、1投目に78m近くまで投げるもファウル。2投目に78m16cm、3投目に78m71cmに伸ばして3位に浮上します。しかし、4投目以降は記録を伸ばせず、最後の6投目は76m47cmに終わり3位。優勝はクリスティアン・パルシュ(ハンガリー)で、3投目に80m59cmの記録を出して金メダルを獲得。銅メダルの室伏選手は、この種目2度目のメダルを手にしました。
男子100m決勝は、連覇を狙うウサイン・ボルト、世界陸上金メダリストのヨハン・ブレーク、元世界記録保持者のアサファ・パウエルのジャマイカ勢3人、アテネ五輪金メダリストのジャスティン・ガトリン、タイソン・ゲイと豪華メンバーが揃いました。
スタートでブレークが好反応を見せたのに対し、ボルトはやや出遅れ。ブレーク、ゲイ、ガトリンが競り合うが、残り30mを切ってボルトが一気にかわし、最後は体一つ抜け出してゴール!後半一気に伸びたボルトが9秒63の五輪新記録で金メダルを獲得し、同種目2連覇達成!ブレークは銀メダル、アメリカのガトリンが銅メダル、ゲイは4位、パウエルは終盤足を痛めて最下位に終わりました。
卓球女子団体は準決勝が行われ、日本はシンガポールと対戦。第1試合で福原愛選手がフェン・ティアンウェイに3−1(11ー9、11−6、5−11、11-9)で勝利すると、第2試合は石川佳純選手がワン・ユエグに対して3−0(11−5、11−6、11−2)のストレート勝ち。第3試合の平野早矢香&石川佳純VSワン・ユエグ&リ・ジャウェイのダブルス戦は、平野・石川ペアが3−0(11−3、13−11、11−4)で下し、日本がシンガポールに3連勝し、決勝に駒を進めました。オリンピック初のメダルを獲得した卓球女子日本代表は、7日の決勝戦で強豪・中国と対戦します。
ボクシング・バンタム級の清水聡選手は、準々決勝でアルジェリアのウッダヒと対戦。第1ラウンドは4−3、第2ラウンドは6−6、2ラウンド終了時点で10−9とウッダヒがリード。迎えた最終ラウンド、ウッダヒが反則を取られ、清水選手にポイントが入り、その後もパンチでポイントを奪い判定へ。判定の結果、17−15で清水選手が勝利して準決勝進出。ボクシングは3位決定戦が無いため、銅メダル以上を確定させました。
ボクシングで日本人選手がメダルを獲得したのは、1968年のメキシコ大会で森岡栄治さんの銅メダル以来44年ぶりの快挙となります。清水選手は1回戦でガーナの選手に判定勝ちし、2回戦のアブドゥハミドフ戦では3ラウンドに何度もダウンを奪いながらも、レフェリーがダウンを認めず、一度は判定負けの裁定が下りましたが、その後に清水選手のRSC勝ち(プロでいうTKO)に変更。疑惑の試合のレフェリーを務めたトルクメニスタン人審判は大会追放処分を受けました。2回戦でのトラブルを乗り越え、準々決勝で逆転勝ちしてメダル確定させた清水選手、準決勝ではイギリスのルーク・キャンベル選手と戦います。
ボクシングでは村田諒太選手が出場しており、日本時間7日早朝に準々決勝が行われます。もし勝てば今大会日本人2人目のメダリストとなります。村田選手は昨年の世界選手権で準優勝、ロンドン五輪でもメダルが期待されています。ベスト4、さらには決勝まで進められるよう頑張ってください。




