サッカー国際親善試合・キリンチャレンジカップ「日本代表VSUEA代表」が６日、新潟の東北電力ビッグスワンスタジアムで行われました。今回の試合は11日に控えているブラジルW杯アジア最終予選の第３戦・イラク戦に向けたテストマッチです。対戦相手のUAEは、ロンドン五輪代表だった選手が多数選ばれているという比較的若いチーム。「仮想イラク」のUAEを相手に、ここはきっちり勝利を収めたいところです。
スタメンはこちら。
GK 1 川島永嗣
DF 2 伊野波雅彦
DF 3 駒野友一
DF 21 酒井宏樹
DF 22 吉田麻也
MF 4 本田圭佑
MF 7 遠藤保仁
MF 17 長谷部誠
FW 8 清武弘嗣
FW 10 香川真司
FW 11 ハーフナー・マイク
日本はスタメン11人中、ロンドン五輪組が３人先発入り。DFは右サイドに酒井宏樹、伊野波がセンターバック、左サイドバックには左足首痛の長友佑都に代わり駒野が起用されました。また、清武とハーフナーもスタメンに名を連ねました。
日本ボールで始まったこの試合、前半開始直後に日本がビッグチャンスを迎えます。１分、清武が中盤で前線の香川へ縦パスを入れると、香川のヒールパス→中央の本田が右足を降り抜いたが、シュートはわずかにバーの上。４分には左サイドで香川が本田へスルーパスを出し、本田がドリブル突破からグラウンダークロスを入れたが、ハーフナーには届かず、相手DFにクリアされます。16分、清武の浮き球パス→香川が抜け出すも合わせる事が出来ない。
対するUAEは18分、右サイドのクロスのこぼれ球を繋ぎ、マブフートが右足ミドルシュートを放ったが、GK・川島にキャッチされる。10分にはラシャド・エイサが狙うもまたもGKにキャッチされた。日本は20分、右サイドの酒井宏樹のクロス→ハーフナーがスライディングで合わせるもGKの正面。27分には香川がペナルティエリア左から右足シュートを狙うが、左に逸れてしまった。
29分、日本は立て続けにCKのチャンスを得る。１本目は本田→伊野波が飛び込むもGKのセーブに阻まれ、２本目はショートから本田クロス→ハーフナー飛び込むもダメ。UAEは34分、右サイドでチャンスを作ると、ハミス・イスマイールがドリブルからシュートを放ったが、GK川島がファインセーブ。43分、 アブドゥルアジズが右サイドを果敢に突破し、グラウンダーの折り返しを入れたが、アハメド・ハリルがシュートを外す。前半44分、日本は右サイド・酒井宏樹のダイレクトクロス→ハーフナーがダイビングヘッド！しかし、UAEGKアリ・ハセイフの好セーブに阻まれた。終了間際に決定的チャンスが生まれた日本だったが、ゴールを奪う事が出来ず。前半は両チーム無得点で折り返し。
日本は後半開始から香川に代えて岡崎慎司、長谷部→細貝萌、伊野波→水本裕貴の３人を投入。後半３分、左サイドでFKを獲得した日本は、遠藤のセンタリング→本田が飛び込むも届かず。後半７分、本田がドリブルからシュートを放つもGKに弾かれ、こぼれたところをハーフナーが詰めたが、GKが先に抑えた。後半17分、本田が中央の位置でUAEDFに囲まれながらもボールをキープ。本田のパスを受けた遠藤がペナルティエリア手前から右足ミドルを打つが、GKにセーブされた。
後半19分、日本は本田を下げて中村憲剛が投入される。そして迎えた後半24分、憲剛のパスを受けた左サイドの駒野が左足でクロスを上げると、ハーフナーが頭で合わせてゴール！日本がようやくUAEから先制点を奪います。29分、岡崎が左サイドを仕掛けてからクロス→ハーフナーには合わず。33分には憲剛→駒野→岡崎がペナルティエリア内でDFをかわしてシュートするもGKに防がれ、こぼれ球を憲剛がシュート２度狙ったが、いずれも選手に直撃。
後半34分、酒井宏樹に代わって酒井高徳がピッチに入る。新潟出身の高徳はこれが代表デビュー戦。36分、清武が中盤からドリブルで上がると、思い切って右足ミドルを振り抜く。ボールは枠内に飛んだものの、UAEGKが片手１本で止めて見せた。決まっていればスーパーゴールだった。続く右CKをショートで繋ぐと、憲剛クロス→岡崎ヘッドもオフサイド。43分、左サイドで高徳のパスを受けた岡崎がクロス→ハーフナー→高徳ミドル狙うもハズレ…。試合は日本がハーフナー・マイクの１点を守り切り勝利しました。
香川選手や本田選手といったザックJAPANの主力組、吉田選手＆W酒井といった五輪組が出場したこの試合、久々の国際Aマッチ出場となったハーフナー・マイク選手が存在感を見せてくれました。前半終了間際に決定的なダイビングヘットを見せれば、後半24分にチームの決勝点となるヘディングシュートを決めました。左サイドの駒野選手のクロスは本当に絶妙だし、ハーフナー選手のヘッドもドンピシャリでした。ハーフナー選手は昨年のW杯３次予選・タジキスタン戦以来のゴールで、代表通算３得点目。そういえば、あの時も駒野選手のクロスから２得点挙げてたなあ。駒野とハーフナーの相性は抜群です。
課題に挙げられていた守備面では、前半に左サイドを崩されてピンチになる場面がいくつかありました。それでも吉田選手を中心に90分間無失点に抑え切りました。左サイドバックに入った駒野選手は、２試合連続アシストで長友選手の穴を埋める活躍を見せれば、酒井宏樹選手も持ち前のクロスで惜しいチャンスを演出。しかし、後半途中に左足首を痛めて途中交代…。
仮想イラクのUAEに苦しめられながらも１−０で勝利した日本代表。本番への課題を残しつつも、アジア最終予選第４戦・イラク代表との試合に臨みます。ホーム・埼玉スタジアム2002では、オマーン戦で３得点、ヨルダン戦で６得点のゴールラッシュで買っているので、イラク戦でも圧勝が期待されます。かつて日本代表の監督を務め、現在イラク代表監督のジーコ氏の前で、日本サッカーの強さを大いに見せつけてほしい！第４戦も勝って無敗キープだ！
