

3歳牝馬クラシック第2戦・第74回オークス(優駿牝馬 GI・芝2400m 18頭立て)が19日、東京競馬場で行われました。昨年のこのレースでは、ジェンティルドンナがレースレコード&5馬身差の圧勝を飾り牝馬2冠を達成。あれから1年、今年も3歳牝馬の精鋭18頭が集結。桜花賞組からは丸山元気騎手とのコンビで2冠を狙う?アユサン、クリスチャン・デムーロ騎手が騎乗する?レッドオーヴァル、同レース3着の?プリンセスジャック、巻き返しを図る?クロフネサプライズが参戦。対する「トライアル&桜花不参加組」はフローラステークスを勝った?デニムアンドルビー、デビュー2連勝でフラワーカップを制した?サクラプレジール、忘れな草賞勝ち馬?セレブリティモデル、スイートピーステークスを勝った?リラコサージュが出走。他にもディープインパクトの妹?トーセンソレイユ、2歳女王?ローブティサージュ、?クラウンロゼ、重賞2着2回?エバーブロッサムなども出走しました。
レース直前の単勝オッズは、1番人気がデニムアンドルビー(3.3倍)、2番人気レッドオーヴァル(5.4倍)、アユサン3番人気(6.5倍)。クロフネサプライズ4番人気(8.1倍)、5番人気のエバーブロッサム(9.6倍)までが10倍以下で、6番人気以降はサクラプレジール、ローブティサージュ、トーセンソレイユ、?メイショウマンボと続きました。
スタンド前からのスタートで、セレブリティモデルがやや出遅れ。デニムアンドルビーはすぐに後方へ下げた。先行争いでは、クロフネサプライズが好スタートを切ったサクラプレジールとクラウンロゼをかわし、先頭でゴール板を通過していく。トーセンソレイユが2番手につけ、アユサンとエバーブロッサムは中団、レッドオーヴァルは後方、デニムは最後方で1コーナーを回る。
1,2コーナー中間点で早くも縦長の状態となり、サプライズが先頭でレースを引っ張り、ソレイユとプレジールが2番手で並び、離れた4番手のところにクラウンロゼ、?ティアーモと?フロアクラフトが5,6番手。リラコサージュ7番手、その後ろにブロッサム追走。中団の9番手にメイショウマンボ、10番手アユサン、?スイートサルサが11番手。12番手にティサージュ、オーヴァルは13番手。後続は14番手にプリンセスジャック、15番手?ブリュネット、セレブリティ16番手、デニムアンドルビーは1頭かわして後方2番手、?ブリリアントアスクが最後方と言う展開。
3コーナーを回り、先頭を行くクロフネサプライズは後続を大きく引き離し、残り800m時点で7,8馬身のリード。いくらなんでも飛ばし過ぎだ。トーセンソレイユ2番手、クラウンロゼ3番手に進出し、サクラプレジールは4番手に下がる。アユサン、オーヴァル、デニムはまだ中団で控えている。
残り600mを迎えるところでサプライズと2番手以降の差が詰まる。最後の直線に差し掛かり、依然としてクロフネサプライズが先頭で粘ってるが、間からソレイユ、プレジール、フロアクラフト、真ん中からメイショウマンボ、大外からエバーブロッサム、デニムアンドルビーが追い込んでくる。アユサンは伸びてこないか?残り300mでメイショウマンボが先頭に躍り出て、エバーブロッサムも2番手に上がるもマンボには届かない。デニムアンドルビーも大外から襲いかかるが3番手まで。完全に抜け出したメイショウマンボがそのままトップでゴールイン!伏兵馬が人気を集めたディープ産駒勢を抑えて樫の女王に輝きました!
全着順&払戻金
1着?メイショウマンボ 2分25秒2
2着?エバーブロッサム 1馬身1/4
3着?デニムアンドルビー 2馬身
4着?アユサン 1馬身1/4
5着?フロアクラフト 1馬身3/4
6着?ティアーモ 1馬身1/2
7着?スイートサルサ 1/2馬身
8着?リラコサージュ クビ
9着?ローブティサージュ 1馬身1/2
10着?ブリリアントアスク 1馬身1/4
11着?プリンセスジャック クビ
12着?クロフネサプライズ 1馬身1/4
13着?セレブリティモデル 3/4馬身
14着?サクラプレジール 1馬身1/2
15着?トーセンソレイユ アタマ
16着?ブリュネット 1馬身1/4
17着?レッドオーヴァル 3/4馬身
18着?クラウンロゼ 5馬身
単勝 ? 2850円
複勝 ? 710円 ? 260円 ? 150円
枠連 〈2〉−〈7〉 1540円
馬連 ?−? 13880円
馬単 ?−? 31120円
ワイド ?−? 3670円 ?−? 2310円 ?−? 490円
3連複 ?−?−? 15610円
3連単 ?−?−? 150480円
「桜花賞組」VS「トライアル組」の対決構図となった今年のオークスは、単勝9番人気の伏兵馬・メイショウマンボが直線残り300mから抜け出し、人気を集めたディープ産駒勢を抑え、2着に1馬身1/4差をつけて優勝しました。2着だったエバーブロッサムは3戦連続で2着止まり。牝馬界にまたしてもシルバーコレクターが誕生しました。1番人気だったデニムアンドルビーは、最後方からスタートし、最後の直線で大外から猛追するも3着まで。桜花賞との2冠を狙ったアユサンは4着。丸山元気騎手も大舞台での重圧に負けたか?道中大逃げを打ったクロフネサプライズは、最後失速して12着。2番人気だったレッドオーヴァルは17着とまさかの大敗に終わりました。
優勝したメイショウマンボの鞍上・武幸四郎騎手は、2006年にソングオブウィンドに乗って勝利した菊花賞以来約6年7か月ぶりのGI制覇で通算4勝目。オークスは初勝利となります。ウィニングランを終えて検量室に戻った時は、マンボの馬主・松本好雄さんの前で涙を流していました。同馬を管理する飯田明弘調教師は厩舎開業25年目でGI初勝利を飾りました。
父がスズカマンボ(2005年春の天皇賞馬)、母の父がグラスワンダーという「隠れ良血馬」のメイショウマンボは、こぶし賞とフィリーズレビューを連勝した後、桜花賞では4番人気に押されながらも10着と惨敗。その日の夜に幸四郎騎手が馬主に「オークスに行きたい」と馬主に直訴。もともとはオークスの出走登録をしていなかったんですが、追加登録料(200万円)を払って参戦決定。オークス当日は前走の成績が響いて9番人気と低評価、道中はじっくりと中団の位置に控え、最後の直線で一気に抜け出しました。直線での走りっぷりは、中長距離血統の血が一気に騒ぐような感じでしたね。それに前走より10キロ増(468?→478?)で臨んだことが勝因だったかもしれない。今後はオークスだけの一発屋で終わるか、それとも牝馬戦線の中心で活躍するか?彼女のこれからの走りに期待したいと思います。
来週はいよいよ、競馬の祭典・日本ダービー!記念すべき80回目を迎える今年は、GI2勝のロゴタイプ、エピファネイア、コディーノの「皐月賞上位3頭」、京都新聞杯で圧巻のごぼう抜きで勝利したキズナ、さらには青葉賞馬・ヒラボクディープ、プリンシパルステークスで「ダービー最後の1枚の切符」を手にしたサムソンズプライド、NHKマイルカップを制したマイネルホウオウ、タマモベストプレイ、メイケイペガスターなどが出走を予定しています。皐月賞との2冠を目指すロゴタイプはクリスチャン・デムーロ騎手が騎乗。クリスチャンはオークスでの借りを返せるでしょうか?2010年に生まれたサラブレッド7197頭の頂点を決める一戦は見逃せませんぞ!




