
上半期の競馬界の総決算・宝塚記念まであと10日と迫った13日、残念かつ心配なニュースが飛び込んできました。同レースに出走予定だったオルフェーヴルが、13日の調教後に運動誘発性肺出血(EIPH)を発症したため、宝塚記念の出走回避が発表されました。
オルフェーヴルはこの日の早朝、栗東トレーニングセンターの坂路コースで1週間前追い切りを行い、4ハロン52秒5、ラスト1ハロンで12秒5の好タイムを記録。しかし、調教を終えた後にオルフェの息遣いが荒く、内視鏡検査を受けたところ、「運動誘発性肺出血」と診断されたそうです。
管理する池江泰寿調教師が急きょ記者会見を行い、回避の理由について「出走制限の規定には引っかからないものの、1週間弱でベストコンディションに戻すのは無理。ファン投票1位の支持を頂き、オルフェの強い姿を見せたいと思っていたが、このままでは不可能と判断した」と説明。症状については「初期段階であれば2週間で血管が修復するし、元のパフォーマンスができる程度」だと述べました。今後については滋賀県にある「ノーザンファームしがらき」で静養し、今秋のローテーションは現時点で白紙、オーナーサイドと相談して決める予定とのことです。
今回オルフェーブルが発症した「運動誘発性肺出血」は、「鼻出血」の一種とされていて、強い運動をしたときに発症する肺からの出血のことでです。原因に関しては諸説ありますが、肺の中の圧力が異常に高くなり、毛細血管が破綻して出血する説が有力。もし発症すると、馬の運動能力が著しく低下し、一度出血を起こすと強い運動をする度に再発を繰り返す可能性があるそうだ。
今年の宝塚記念は、オルフェーヴル、ジェンティルドンナ、ゴールドシップ、フェノーメノの「古馬4強対決」で例年以上に注目が集まっていましたが、ここにきて4強の一角であるオルフェの突然の回避で楽しみが一気にガタ落ちした感があります。ファン投票で約7万票を集めて堂々の1位になり、史上初の宝塚連覇の期待があったのでちょっと残念としか言えません。今後のローテーションが未定ということは、目標にしていた凱旋門賞を断念する可能性も出てきそうです。個人的には病み上がりでフランスに行くのは危険だから、凱旋門を諦めて国内GIに専念してもいいのではないかと思います…。秋の天皇賞、ジャパンカップに参戦して、有終の美を飾れたらいいけど…。今はゆっくり静養して、秋になったら元気な姿でターフに戻って来れることを願っています。




