

12月22日にグランプリ・有馬記念がありますが、その前日の21日に中山競馬場で秋のジャンプ王決定戦・第136回中山大障害(J・G? 芝4100m 16頭立て)が行われました。勝てば今年の「JRA賞最優秀障害馬」が決定的なこのレース、前哨戦のイルミネーションジャンプステークスを勝った?メイショウブシドウ、昨年の2着馬?バアゼルリバー、東京ジャンプステークスを勝っている?アポロマーベリック、障害重賞初挑戦?エアペイシェンス、?メイショウヨウドウ、8年連続出走の11歳馬?メルシーエイタイム、13歳馬?スプリングゲントなどが参戦しました。
ばらついたスタートで始まったこのレース、?テルバイクが大きく出遅れてしまう。まず最初の5号障害(生垣)をアポロマーベリックと?テイエムブユウデンを皮切りに次々と飛越するなか、メルシーエイタイムがバランスを崩して落馬。最初の障害で早くも1頭離脱。1周目のスタンド前で、スプリングゲントが先頭、2番手にブユウデン、3番手にマーベリック、エアペイシェンスと?コスモソユーズが4,5番手で並走。6番手グループにメイショウブシドウ、バアゼルリバー、?トーセンタイガー、?セイエイ、?スズカマジェスタの5頭。11番手に?ハッピーディア、12番手?サンレイデューク、ヨウドウ13番手、14番手テルバイク、?ゴールデンガッツが最後方。
1〜3号障害を飛び終え、最初のバンケット〜向正面のところで、ゲントが単独でレースを引っ張り、ソユーズが単独4番手。中団グループにはペイシェンス、バアゼル、ブシドウの有力勢たちが控えている。15頭は最初の大障害コースに差し掛かり、最初の難関・大竹柵をスプリングゲントとアポロマーべリックが並んでジャンプした後、後続も続々とクリア。左回りのところで、今度はマーべリックが先頭に立ち、3,4コーナーのバンケットでブシドウが3番手、バアゼルリバー、エアペイシェンスも連れて上がってきた。2回目の大障害コース→大生垣(赤レンガ)を先頭のマーべリックを皮切りに最後方のゴールデンガッツまで無事に飛越。
2つの難関をクリアし、いよいよレースも終盤。依然としてアポロマーべリックが先頭を走り、ブシドウが3番手、バアゼルが4番手に進出。スタートで後手を踏んだテルバイクも中団まで上がっている。2回目の向正面のところで、エアペイシェンスとバアゼルリバーが2番手のゲントをかわしにかかり、4号竹柵障害で2,3番手進出。ブシドウが後退し、セイエイ6番手、メイショウヨウドウが7番手。3,4コーナーのバンケットを登り終え、先頭のマーべリックが最終障害を無事クリア。エアペイシェンスが単独2番手になって先頭に差を詰めに掛かる。バアゼルリバーは3番手に下がって苦しくなってきた。
全ての障害を飛び終え、最後の芝コースの追い比べに差し掛かり、アポロマーべリックが最後の気力を振り絞って後続を引き離しにかかる。ペイシェンスが2番手で粘るが、後ろからバアゼル、セイエイ、メイショウブシドウ、ハッピーティアが追い上げる。それらを尻目にアポロマーべリックは独走態勢を築き、圧勝で先頭ゴールイン!そして2着争いは間から伸びて来たハッピーティアがゴール前で逆転しました。
全着順&払戻金
1着?アポロマーベリック 4分45秒8
2着?ハッピーティア 8馬身
3着?メイショウブシドウ 3/4馬身
4着?バアゼルリバー ハナ
5着?エアペイシェンス 1/2馬身
6着?セイエイ 2馬身1/2
7着?サンレイデューク 5馬身
8着?テルバイク クビ6
9着?メイショウヨウドウ 1馬身3/4
10着?スズカマジェスタ 4馬身
11着?スプリングゲント 3/4馬身
12着?テイエムブユウデン 1馬身3/4
13着?トーセンタイガー 5馬身
14着?コスモソユーズ 7馬身
15着?ゴールデンガッツ 3馬身
中止?メルシーエイタイム
単勝 ? 1010円
複勝 ? 340円 ? 850円 ? 200円
枠連 [1]−[3] 1580円
馬連 ?−? 17400円
馬単 ?−? 35230円
ワイド ?−? 4670円 ?−? 840円 ?−? 1920円
3連複 ?−?−? 21150円
3連単 ?−?−? 221810円
障害戦線に新星誕生!今年の最強ジャンパーを決める伝統の一戦・中山大障害は、単勝5番人気のアポロマーべリックが制し、通算重賞2勝目&J・G?初制覇を果たしました。大竹柵障害をクリアした後に先頭を奪うと、その後もトップを譲らず、最後の直線で一気に突き放し、2着に8馬身差の圧勝を飾りました。鞍上の五十嵐雄祐騎手は、デビュー12年目でJ・G?初勝利。重賞勝ちも2010年の京都ジャンプステークス以来3年ぶりです。
2着には伏兵・ハッピーティア、2番人気のメイショウブシドウが3着に入り、3蓮単で22万円台の高配当。1番人気だったバアゼルリバーは4着、3番人気・エアペイシェンスは5着に終わりました。
16頭中15頭が完走し、最初の障害で落馬したメルシーエイタイムは、「左第2趾関節脱臼」と診断され、鞍上の横山義行騎手は右小指を捻挫しました。この馬はもともと今回がラストランだったんですが、残念な結果となってしまいました。転倒後に立ち上がり、後ろ足を上げている姿は、見ていて痛々しかったです。なんとか予後不良にはならず、経過観察中との事です。
優勝したアポロマーべリックは、平地時代に2勝を挙げており、今年3月に障害転向。初戦は3着に敗れましたが、2戦目で転向後初勝利。4戦目の東京ジャンプステークスで自身重賞初勝利を飾りましたが、前走の秋陽ジャンプステークスでは、1番人気に推されながらもまさかの落馬競走中止。障害転向後はこれで7戦3勝。G?を制したので「最優秀障害馬」受賞は決定的。来年以降は障害戦線を引っ張る存在になれるといいですね。




